3:デザイン

3:デザイン

モノクロイメージ写真(ドル)どこのホームページ制作会社に発注するかを決める際に、担当者から提案された「デザイン案」を決め手にすることは少なくないと思います。
ということで、今日は「ホームページデザインの正しい決め方」について話したいと思います。

まず言えることが、
"ホームページのデザインはとても重要"
ということです。どれだけSEO対策をしても、どれだけ良いコンテンツを用意してもデザインが悪いと全てが台無しになってしまいます。
なぜかと言うと、ホームページの訪問者はデザインを見てその会社がどんな会社かを印象付けるからです。
ここで良くない印象を持たれると、せっかくホームページまで訪問してくれた人もホームページの中身を見ずに他のサイトへ移動してしまいます。
さらに言うと、運良くホームページの中身を見てもらえたとしても、ホームページの訪問者が一番(あるいは唯一)印象に残すものは、良い文章でも魅力的な商品写真でもなく、やはり「ホームページのデザイン」なのです。
これでは、どれだけ良い文章を書いても、魅力的な商品写真を載せても無駄になってしまいますよね。
ただし逆に言うと、ホームページのデザインが良ければ、会社の印象、商品やサービスの印象も割増しで良くなります。

こういう訳でホームページのデザインはとても重要なのです。

物語(ヘッポコリフォームの失敗事例)

まずは以下の物語をお読み下さい。
不適切なデザインを選んで大失敗したヘッポコリフォームという架空の会社の物語です。この物語はフィクションですが、十分に起こりえる内容となっています。

東京のベッドタウンであるヘッポコ市に、設立10年、従業員5名のリフォーム会社「ヘッポコリフォーム」がある。
ヘッポコリフォームの社長は、そろそろホームページを持ちたいと考え、いくつかの制作会社に問い合わせをした。
デザイン案を見てどこの制作会社に発注するか決めようと思った社長は、制作会社に「高級感のあるホームページにしたい」と希望を伝えた。社長は車でも時計でも高級品が好きだったからだ。
数日後、全ての制作会社からデザイン案が提出された。
社長はその中で、A社のデザイン案を一番気に入り、そこに依頼をすることにした。
黒を基調にした高級感のあるデザインだった。
2週間後、完成したホームページを確認すると、まさに想像した通りのデザインとなっていたので社長は大変満足した。
社長はSEOが重要だということも知っていたので、SEO対策も業者に依頼にした。

〜〜1ヶ月後〜〜

幸いにもSEO対策の効果はすぐに現れ、ホームページは1ページ目に表示されるようになった。並行してアクセス数も増えてきた。
お問い合せはまだ来ないが、ある程度アクセスされているのでその内来るだろうと思っていた。

〜〜半年後〜〜

ホームページの検索順位は更に上がり、アクセス数も更に増えたが、お問い合せはあいかわらず来ない。
同じく半年前にホームページを作った知り合いのリフォーム会社の社長に話を聞くと、ヘッポコリフォームよりもアクセス数は少ないのにお問い合わせは毎月あるという。
その社長からホームページのリニューアルを勧められるが、今のデザインは自分の思い通りになったこともあって愛着があるし、そもそもホームページにさらに予算を掛ける余裕もない。

〜〜1年後〜〜

結局、ホームページはリニューアルせずに放置している。お問い合せもまったく来ない。
社長も、あれだけ気に入っていたデザインにも飽きてきたらしく、ホームページの存在自体を忘れかけている。

どうでしょうか?
ヘッポコリフォームのホームページは社長が個人的好みだけでデザインを決めてしまったことで、集客力のまったくないホームページになってしまいました。。
さらに最初は気に入っていたデザインも1年後には無関心な状態になってしまいましたね。
このような失敗をあなた自身がしないためにも「ホームページデザインの正しい決め方」を身につけてもらいたいです。

ここからは実際に「ホームページデザインの正しい決め方」を紹介&解説していきます。
ヘッポコリフォームの社長のようにデザイン選びで失敗しないためにも、是非お読みください。

1:デザインを好みで選ばない

モノクロイメージ写真(ファイアーデザイン)ホームページを制作する際、「かっこいいから」「おしゃれだから」など個人的な好みでデザインを選んではいけません。
ホームページの利用者は社長ではなくてお客様です。お客様のことを第一に考えてデザインを決めましょう。
それとデザインへの愛着は時間が経つと必ず薄れるものです。逆に長く愛着を持てるホームページとは、目的を達成できるホームページにほかなりません。

ですので、ホームページは好みで選んではいけません。

ちなみに現実には、社長や担当者の個人的な好みでデザインを決めてしまうことがとても多いようです。
インターネット調査会社のデータによると、ホームページを制作した際にデザインをどのように選んだかという質問に対して、「ホームページの目的を達成できそうなデザインを選んだ」と回答した方が20.7%だったのに対して、「社長や担当者の好みでデザインを選んだ」と回答した方が54%で前者の2倍以上もいました。(CREATIVE SURVEY、Web担当者Forum調べ)

2:デザインは明確な"理由"を持って決める

デザインを決める際には、なぜこのデザインでないといけないのかという明確な"理由"を持つようにしましょう。
しっかりと目的を果たせているホームページのデザインには明確な"理由"があります。
例えば、自治体や官公庁のサイトはよくダサいと言われますが、これは高齢者、障害者もホームページを不自由なく利用できるよう工夫した結果、いわゆるダサいデザインになっているのです。
繰返しになりますが、デザインを決める際にはお客様のことを第一に考えましょう。

3:全ての制作会社が正しいデザインを提案するわけではない

モノクロイメージ写真(空と雲)全ての制作会社があなたの会社に適したデザインを提案してくれるとは限りません。 コストのかからないデザインを勧めてきたり、とにかく社長に気に入られるようなデザインを提案したりと、制作会社側の都合でデザインを提案してくることが多くあります。
前述の調査結果で「社長や担当者の好みでデザインを選んだ」と回答した方が54%も居たのは、こうした制作会社のご都合主義が原因なのかもしれませんね。

4:正しいデザインを決める手順

モノクロイメージ写真(結ばれたワイアー)正しいデザイン(=あなたに適したデザイン)を決める具体的な手順を紹介します。
以下の手順が唯一の方法というわけではありませんが、具体的な手順を一つ知っておく事で、あなたに適したデザインを感覚的ではなく論理的に判断できるようになります。

制作会社から提案されたデザインの中で最適なデザインを判別できるように、あるいは制作会社に最適なデザインを提案できるように、この手順は是非覚えておきましょう。
  • ■手順1:目的からホームページのタイプを決める■

    まずは目的から最適なホームページのタイプを決めましょう。
    ホームページのタイプとは「会社案内サイト」、「商品案内サイト」、「店舗サイト」、「採用サイト」のようなホームページの種類のことです。
    以前のコラムで紹介したホームページの3大目的ごとに最適なタイプを決めたいと思います。
    □目的が「会社の信用のため」の場合
    【最適なタイプ】
    会社案内サイト(=コーポレートサイト)

    【デザインの特徴】
    できるだけシンプルで"ありきたりな"デザインにしましょう。
    営業相手、取引先候補に会社を信用してもらうことを目的にしていますので、あなたの会社の情報をできるだけわかりやすく伝える必要があります。シンプルで"ありきたりな"デザインにすることで、学習コスト(=ホームページを使い慣れるまでに要する時間)が低いわかりやすいホームページを制作できます。

    以下は富士ゼロックスのコーポレートサイトです。
    富士ゼロックスのホームページ
    とてもシンプルでありきたりなデザインですよね。
    これだけシンプルであれば、訪問者も見たい情報を簡単に探すことができ、会社のイメージ向上にも繋がるのではないでしょうか。
    □目的が「集客のため」の場合
    【最適なタイプ】
    商品案内サイト※1、店舗サイト※2

    ※1商品案内サイト・・・商品をメインに打ち出したホームページ。
    ※2店舗サイト・・・飲食店や町の商店に多く見られるタイプのホームページ。

    【デザインの特徴】
    商品(あるいはお店)が引き立つようなデザインにしましょう。
    「商品案内サイト」「店舗サイト」ともにメインターゲットはあなたの会社の商品(あるいはお店)に興味を持っている潜在顧客です。
    訪問者は商品(あるいはお店)について調べるためにホームページに訪れますので、商品(あるいはお店)が引き立つようなデザインが良いでしょう。
    それとほぼ間違いなくライバル会社のホームページも比較しますので、デザインはライバル会社と差別化されたものにする必要があります。
    ただし、あまりにも奇をてらったデザインにしてしまうと、学習コストが非常に高くなってしまい、逆に不信感を抱かれることもあるので注意が必要です。
    実際にインターネット調査会社が行った企業サイト好感度調査によりますと、凝ったデザインよりもシンプルなデザインに好感を持つ人の方が6.4倍も多いことが分かっています。

    以下は石川県のとある薬局の店舗サイトです。
    島田薬局のホームページ
    オレンジを基調としたやわらかいデザインのホームページからは、暖かさと安心感が感じられます。この薬局は不妊や生理不順など女性特有の悩みを解消する漢方薬を扱っているそうなのですが、この店舗であれば、どんなことでも親身に相談に乗ってくれそうですよね。このホームページを見た方であれば、他の薬局ではなく島田薬局に行きたいと思ってもらえるのではないでしょうか。
    □目的が「人材採用」の場合
    【最適なタイプ】
    採用サイト(リクルートサイト)

    【デザインの特徴】
    サイト訪問者の直感に訴えかけるようなデザインが良いでしょう。
    ぱっとみただけで仕事の内容や社風、求めている人材などを直感的に感じ取れるようなデザインを心掛けましょう。
    また、メインターゲットである就活生はネットリテラシー(=インターネットを利用する能力)が高い傾向にあるので、学習コストが高い凝ったデザインのホームページも有効です。
    ただしネットリテラシーが高い分デザインにも敏感です。
    なので、例えばデザインが古臭かったりすると、その会社自体も旧態依然で魅力がない会社だと思われてしまうので注意が必要です。

    以下はコスモ石油の採用サイトです。
    コスモ石油の採用サイト
    宇宙をベースにしたとても特徴的なデザインですよね。このようなデザインにした理由は、社名に「コスモ(=宇宙)」と付いているからだけではなく、幼少期に宇宙や科学に興味を持っていたような理系の学生をメインに採用したいと思ったからではないでしょうか?
  • ■手順2:ホームページのベースカラーを決める

    全ての色には心理的作用があります。あなたが扱う商品やサービスをもっとも魅力的に表現できる色を選びましょう。
    赤色
    もっとも情熱的な色で見る人の心拍数を上昇させます。購買意欲を高める効果もあります。
    茶色
    堅実で信頼感がある印象を与えます。またストレスを癒して穏やかな気分にする効果もあります。
    オレンジ色
    家庭的で嬉しい気分にしてくれます。また食欲を促進させる効果もあります。
    黄色
    元気が出て楽しい気分にしてくれます。またクリエイティブな印象も与えます。
    緑色
    安らぎや生命力を感じさせてくれます。また自然をイメージする色であり、環境への取り組みが騒がれている昨今においては、緑色はイメージアップに繋がります。
    青色
    涼しさや知性を感じさせてくれます。また心拍数を下げ、心を落ち着かせる効果もあります。
    紫色
    女性らしさ、神秘さ、上品さを感じさせてくれます。また日本的な美しさを引き立たせる効果もあります。
    □白色
    清潔さ、新しさを感じさせてくれます。万人受けする色でもあります。しかし軽い印象を与えるので高級感はあまり出せません。
    灰色
    上品で落ち着いた印象を与えます。ただし冷たさや不安などネガティブなイメージも持ち合わせています。他の色との相性が良いのも特徴です。
    黒色
    大人らしさ、厳粛さ、高級感あるいはアングラ感を感じさせます。万人受けする色ではありませんが、その分特別感を与えます。
  • ■手順3:メインターゲットからデザインのディテールを決める

    メインターゲットからメニューやボタン、フォントなどデザインのディテールを決めます。
    ここではメインターゲットを年齢層(中高年、青年)と性別(男性、女性)で分けてデザインのディテールを決めたいと思います。
    □メインターゲットが「中高年」の場合
    中高年は若者に比べるとネットリテラシーがあまり高くなく、マウスによる細かい操作も苦手な方が多いです。
    ですので、学習コストが低くなるようにデザインはシンプルにしましょう。メニューボタンやリンクなども大きく目立つようにして細かい操作がいらないデザインが良いでしょう。
    □メインターゲットが「青年」の場合
    青年は中高年と比べると、ネットリテラシーが高いです。学習コストが高い凝ったデザインもストレスなく利用できるので、中高年に比べるとデザインの選択肢は広いです。ただし、デザインが古くさかったり素人っぽかったりするとイメージダウンに繋がってしまうのでデザインのトレンドをできるだけ把握しておきましょう。
    最新のデザインはWebデザイン集などで確認するとイメージが掴めると思います。
    オススメのWebデザイン集は、イケサイWebデザイン見本帳です。
    □メインターゲットが「男性」の場合
    男性は女性とは対照的にゴツゴツと角張ったデザインを好む傾向があります。また文字の大小や色の明暗をはっきり目立たせると効果的です。

    以下は眠気覚ましドリンク「メガシャキ」のプロモーションサイトです。
    メガシャキのホームページ
    角張ったデザイン、文字の大小、色の明暗と上述した全ての要素が揃った、まさに男向けデザインといえます。
    □メインターゲットが「女性」の場合
    女性は男性に比べて人間味のある温かさに魅力を感じます。ですので、フォントやデザインのディテールに丸みを帯びたスタイルが好まれる傾向にあります。

    以下は弊社で扱っているデザインテンプレートです。
    美容院・エステサロン用ホームページテンプレートNO11
    美容産業向けのテンプレートなのですが、左上のロゴや文字が丸みを帯びておりとてもやわらかい印象を受けますよね。

5:フルフラッシュサイトは避ける

モノクロイメージ写真(フラッシュデザイン) 大手企業のプロモーションサイトにはフルフラッシュサイトが多く存在します。
しかし、フルフラッシュサイトは検索エンジンに認識されにくいため、ホームページを作ったのに誰も見てくれないということになりかねません。
さらにフラッシュサイトは、2013年現在スマートフォンから見ることもできないため、興味を持ってアクセスしてきたユーザを失望させてしまう可能性もあります。
ちなみに大手企業はWEB広告に数百万円以上の予算を掛けて集客しています。またスマートフォン用に別サイトも用意しています。
ですので、大手企業同様に予算を掛けられる場合を除いて、フルフラッシュサイトの利用は避けるようにしてください。

まとめ

  • デザインを好みで選ばない。
  • デザインは明確な"理由"を持って決める。
  • 制作会社のデザイン案が正しいとは限らない。
  • デザインは「タイプ」→「ベースカラー」→「デザインのディテール」の順に決める
  • フルフラッシュサイトは避ける

物語(ヘッポコリフォームの成功事例)

最後は、ヘッポコリフォームのサクセスストーリーです。
ヘッポコリフォームの社長がホームページのデザインに関する正しい知識を持ち、適切な制作会社を選ぶことで、どのような良いことが起きるかを表現した物語となっています。

ヘッポコリフォームの社長は「ホームページを作って、集客を計りたい」と考え、いくつかのホームページ制作会社に問い合わせをした。
最終的にどこの制作会社に発注するかはデザイン案を見て決めようと思った。
集客が目的だったので、全ての制作会社に「リフォームの依頼をしたくなるようなデザインを提案してくれ」と依頼した。
またヘッポコ市は50歳以上の方が多く、お客さんも50歳以上の方がメインだったので、「高齢者でもスムーズに読めるようなホームページにしたい」とも伝えた。
1週間後、全ての制作会社からデザイン案を提出してもらった。
社長は全ての制作会社から提出してもらったデザイン案を確認し、A社に発注することを決めた。
A社の提案したデザインは、茶色を基調にしたシンプルなデザインのホームページだった。そしてホームページのメニューやボタンは大きく、マウス操作がとても簡単そうだった。
なぜA社に決めたかというと、A社のデザイン案が一番高齢者を考慮していたからである。もっとおしゃれで魅力的なデザインを提案してきた制作会社もあったが、メインの客層である50歳以上の方を想定するとA社のデザインが最適だと考えたのだ。
社長はSEOが重要だということも知っていたので、SEO対策も業者に依頼した。

〜〜1ヶ月後〜〜

幸いにもSEO対策の効果はすぐに現れ、ホームページは1ページ目に表示されるようになった。並行してアクセス数も増えてきた。
お問い合せはまだ来ないが、ある程度アクセスされているのでその内来るだろうと思っていた。

〜〜半年後〜〜

ホームページの検索順位は更に上がり、アクセス数も更に増えると、お問い合せもいただくようになった。
お問い合せから正式な発注ももらえた。
お客さんと話していると、ホームページが話題に上ることもあり、「◯◯さん宅のリフォーム事例がとても良かった」とか、「リフォームのまめ知識はためになった」とか言っていただける。
社長もお客さんから反応してもらえることで、ホームページの運用に対するモチベーションが上がり、日々の更新も積極的にやるようになった。

〜〜1年後〜〜

積極的に更新を続けたおかげで、半年前よりもホームページが充実している。並行してお問い合せ、そして受注件数も増え続けている。
社長は多くの受注をもたらせてくれるホームページにとても愛着を持っているようで、ホームページをもっと良くしよういつも気にかけている。

以上になります。
ヘッポコリフォームの社長は、デザインを正しく決めたおかげでホームページから沢山の仕事を受注できました。「ホームページから集客をする」という目的を達成できたのです。

というわけで皆様がデザイン選びで失敗せず、目的を達成できるホームページを作れるためにも、今回のコラムで紹介した「ホームページデザインの正しい決め方」は是非とも覚えておいてください。

この記事が皆様の参考になれば幸いです。

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